1 障害児相談支援について(令和3年4月改定による報酬基準の概観)②

 

(2)加算と減算

 

1)加算

 

1−1)初回加算

<加算要件拡張・加算単位数拡充・加算単位増のプラス>

i)加算単位

a)初回加算:300単位/月

  1. ii) 支給決定前における初回加算の拡充

a)サービス等利用計画の策定時における相談支援業務の評価

ア)障害福祉サービスの利用申請から支給決定、サービスの利用開始(サービス等利用計画の策定)までの期間内に一定の要件を満たす相談支援の提供を行った場合について、初回加算において更に評価

b)従前から、新規に計画作成を行った場合に初回加算が算定されていた

が、これに加えて

ア)指定計画相談支援の利用に係る契約をした日の属する月からサービス等利用計画案を利用者に交付した日の属する月までの期間が3か月を超える場合であって

イ)4か月目以降に月2回以上、利用者の居宅等(障害児の場合は居宅に限

る。)に訪問し利用者及びその家族と面接を行った場合は、上記の要件を満たす月について、その月分の初回加算に相当する額を加えた額の初回加算を算定

 

1−2)集中支援加算

<加算要件・加算項目増・加算単位増のプラス>

i)加算単位

a) 集中支援加算:300単位/月

ア)訪問、会議開催、会議参加それぞれで月1回を限度。

イ)基本報酬算定月は算定不可

ウ)会議参加については入院時情報連携加算(I)及び退院・退所加算と選択することとし、併給不可

ii)計画決定月及びモニタリング対象月以外における相談支援業務の評価

a)障害福祉サービス利用期間中の計画決定月及びモニタリング対象月以外の集中支援加算の評価加算新設

b)以下のいずれかの要件を満たす支援を行った場合

ア)障害福祉サービスの利用に関して、利用者等の求めに応じ、利用者の居宅等(障害児の場合は居宅に限る。)を訪問し、利用者及び家族との面接を月

に2回以上実施した場合

イ)利用者本人及び障害福祉サービス事業者等が参加するサービス担当者会議を開催した場合

ウ)障害福祉サービスの利用に関連して、病院、企業、保育所、特別支援学校又は地方自治体等からの求めに応じ、当該機関の主催する会議へ参加した場合

 

1−3)主任相談支援専門員配置加算

<加算要件・加算項目増・加算単位増のプラス>

i)加算単位

a)主任相談支援専門員配置加算:100単位/月

ii)全ての報酬区分における常勤専従の主任相談支援専門員の配置を評価

a)見直し後の基本報酬のいずれの区分においても、常勤専従の主任相談支援専門員を1人以上配置していることを別途評価する加算を創設

b)主任相談支援専門員を事業所に配置した上で、事業所の従業者に対し当該主任相談支援専門員がその資質の向上のために研修を実施した場合に加算

 

1−4)保育・教育等移行支援加算

<加算要件・加算項目増・加算単位増のプラス>

i)加算単位

  1. a) 保育・教育等移行支援加算

:訪問、会議参加、情報提供各々で月1回を限度

ア)情報提供以外: 300単位/月

イ)情報提供: 100単位

ii)サービス終了前後における保育・教育等移行支援加算の創設

a)介護保険の居宅介護支援事業者等への引継に一定期間を要する者、又は、就学、進学、就職等に伴い障害福祉サービスの利用を終了する者であって保育所、特別支援学校、企業又は障害者就業・生活支援センター等との引継に一定期間を要するものに対し、次のいずれかの業務を行った場合に加算

ア)当該月に2回以上、利用者の居宅等(障害児の場合は居宅に限定)に訪問し利用者及びその家族と面接を行った場合

イ)他機関の主催する利用者の支援内容の検討に関する会議に参加した場合

ウ)他機関との連携に当たり、利用者の心身の状況等に関する情報提供を文書により実施した場合(この目的のために作成した文書に限定)

※ 算定回数について、障害福祉サービスの利用中は2回、利用終了後(6か 月以内)は月1回を限度に。

 

1−5)ピアサポート体制加算

<加算要件・加算単位数のプラス>

i)加算単位

a)ピアサポート体制加算:100単位/月(体制加算)

ii)ピアサポートの専門性の評価

a)ピアサポートの専門性について、利用者と同じ目線に立って相談・助言等を行うことにより、本人の自立に向けた意欲の向上や地域生活を続ける上で の不安の解消などに効果があることを踏まえ、一定の要件を設けた上で、加算により評価。

iii)ピアサポート体制加算の算定要件

a)地域生活支援事業の「障害者ピアサポート研修(基礎研修及び専門研修)」を修了した次の者をそれぞれ常勤換算方法で0.5人以上配置していること(併設する事業所(計画相談支援・障害児相談支援・自立生活援助・ 地域移行支援・地域定着支援に限定)の職員を兼務する場合は兼務先を含む業務時間の合計が0. 5人以上の場合も算定可。)。

ア)障害者又は障害者であったと都道府県又は市町村が認める者

イ)管理者又はア)の者と協働して支援を行う者

なお、令和6年3月31日までの間は、経過措置として、都道府県又は市町村が上記研修に準ずると認める研修を修了した1の者を常勤換算方法で0. 5人以上配置する場合についても本要件を満たすものに。(ア)の者の配置がない場合も算定可。)

b)a)の者により、事業所の従業員に対し、障害者に対する配慮等に関する研修が年1回以上行われていること。

c)a)の者を配置していることを公表していること。

 

(2)組織経営への影響

 

1)正の影響

a)基本報酬、初回加算、集中支援加算、主任相談支援専門員配置加算、

保育・教育等移行支援加算、ピアサポート体制加算

 

2)負の影響

a) 無し

 

3)影響不明

a) 無し